前作の『下町ロケット』(TBS系)が高視聴率を記録しただけに、余計に低迷ぶりが目立ってしまう。香取慎吾主演ドラマ『家族ノカタチ』(毎週日曜午後9時放送)の平均視聴率は9.1%。香取以外に上野樹里、西田敏行、風吹ジュンら話題のキャストを揃えたが、それも数字には結びついていないのが現状だ。いったい、なぜか? コラムニストのペリー荻野さんが独自の視点で解説する。
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香取慎吾主演の日曜劇場『家族ノカタチ』が視聴率的に苦戦している。ドラマは、文房具メーカーに勤務する「39歳独身、結婚できない男」永里大介(香取)と商社勤務「32歳バツイチ、結婚しない女」熊谷葉菜子(上野樹里)とその家族が軸となる。
都心の広々とした高層マンションで優雅な一人暮らしをしていた大介のとこに、ある日、30歳近く年下の女、恵ちゃん(水野美紀)と再婚したという父陽三(西田敏行)が転がり込んでくる。ひとりではなく、恵の連れ子で中学生の浩太までいっしょ。恵は行方不明だという。相談なしに再婚したことでも頭にくるのに、父親たちは自分の部屋でバカ騒ぎをしたり、生きたイカを浴槽に放ったりして、大介は怒り心頭。
一方、葉菜子のところにも、夫と別居して人生を謳歌しようなんていう母律子(風吹ジュン)がやってきて、何かと世話を焼く、母の「もう結婚しないの?」目線が痛くてたまらない葉菜子は、絶対に離婚の理由を口にしないらしい…。
物語が進んで、行方不明だった恵が実は看護学校の試験を受けるために頑張っていたとか、仕事一筋と思われていた葉菜子と同僚で元夫の和弥(田中圭)が今も仲良くしているなど、動きが出てきた。「友達なんて無駄」と言っていた浩太も学校でクラスメイトと話をする場面も出てきた。