2月27日の昼下がり、東京・虎ノ門にあるレコード会社の一室は、身なりの良い40~50代のマダムたちの熱気がこもっていた。彼女たちのお目当ては、ハイブランドのバッグや靴、アクセサリーにサングラスなどなど。身を乗り出さずとも虎視眈々といった様子──。
この日開かれていたのは、「叶コレクション シークレットセール&オークション」なるイベント。叶姉妹の特定の公式グッズを購入した者だけが入場を許される完全紹介制のオークションだった。叶姉妹の私物が手ごろな価格で手に入るとあって、長年の大ファンだという40代後半の女性は興奮気味に語る。
「恭子さんの描いた絵を3万円ほどで購入したら、このシークレットセールの案内状が届いたんです! 今日はご本人もいらっしゃるうえに、お持ち物が売りに出されるというのですから、来ないわけにはいきません。買い逃したりしないよう現金100万円をおろしてきました」
参加者が熱くなる「叶コレクション」とはどんなものか。会場に潜入した女性セブン記者の目に最初に飛び込んできたのは、フェラガモやルブタンなど、定価10万円超の高級ブランド靴30足ほど。これらが「ファン感謝価格」として1万~3万円の値段で並べられている。
他にもブルガリのサングラスやフェラガモの下着、フェンディのバッグなど未使用品も含めた姉妹の私物が90点以上並び、いずれも定価からは抑えた金額に設定されていた。
世の一般人からすれば垂涎もののアイテムの数々だが、参加しているセレブリティーな女性の中には一部不服そうなかたがたも…。
「シャネルやエルメスなどの最高級バッグやドレスがズラリと並ぶのかと思ったんです。でも目玉商品は2~3点。私の期待値が高すぎたのかしら」(参加した別のファン)
彼女たちにとって、普段の姉妹のリッチなイメージに比べると、やや豪華さに欠けた印象を受けたようだ。
その中にあって注目を集めたのはシャネルのピンクのチェーンバッグと、エルメスの赤いケリーバッグ。シャネルは15万円のセールス品で、エルメスはオークション形式での購入となり、最低金額は30万円からスタートした。
「赤いケリーは今、中国人に大人気で、定価100万円のものが150万円でも売れるといわれるほどです。最終落札価格はわかりませんが、かなりいい値段で落ちたそうです。ただ、どちらも会場には現物がなかったので、実物を見ないまま購入するのは勇気が入りますよね…。私は手が出ませんでした」(前同)
昨年12月、美香がアナフィラキシーショックで入院したことを恭子がブログで明かし、一時メディアが騒然となったことは記憶に新しい。容体を心配するファンの声がブログに殺到する中、12月25日にクリスマスイベントで姉妹は復帰。
「心配をおかけしました」と報道陣に頭を下げた2人だが、入退院以降、ファンに直々に姿を見せるのはこのシークレットセールが初めて。恭子はブログで今回のセールについてこう綴った。
《感謝の気持ちを込めて楽しんでいただけたらと、開催させていただきました。第二回目の開催も、さっそく考えておきますね》
※女性セブン2016年3月17日号