相撲部屋の「ちゃんこ」といえば、主役はやはり「鍋」。一度でいいから食べてみたい絶品揃いだ。
貴乃花部屋(東京都中野区)の個性的な「トマトちゃんこ」は、力士の栄養バランスを考えて生まれた一品。昆布・鰹節ベースの出汁に、炒めたニンニクや玉ネギが入ったトマトソースを加え鶏肉・豚肉・野菜などを煮込む。
「チーズとの相性がよく、モッツァレラチーズを鍋に入れたり、粉チーズを振りかけると最高。シメには細いパスタも合うし、ご飯を入れてリゾットにしても美味しい」(ちゃんこ長の嵐望さん)
武蔵川部屋(東京都江戸川区)は、武蔵川親方の大好物だという「豚足ちゃんこ」が名物。
前日4時間、早朝2時間、アクを取り水を足しながら豚足を肉が溶けるまで煮込んだスープがベースの塩ちゃんこ。たっぷりのキャベツ、キノコ、白ネギ、豚肉がたまらない。1杯目はそのままで、2杯目はポン酢で味の変化を楽しむ。
取材日のちゃんこ番はハワイ出身で甥っ子の武蔵国。「若い子は牛肉も大好き。地方場所の宿舎ではバーベキューちゃんこが恒例だよ」(武蔵川親方)
撮影■河野公俊
※週刊ポスト2016年3月18日号