深夜0時を過ぎて急に冷え込み、小雨がいつの間にかあられに変わっていた新宿・歌舞伎町の裏路地。傘を差さず、ブルゾンについた水滴を手で払いながら1人で歩いていたマスク姿の佐藤浩市(55才)が、地下の居酒屋に下りていった。その店には次々に有名人たちが吸い込まれていく。
紺と白のスタジャンを着込み、一際目を引いた長身の男性は江口洋介(48才)。黒のジャケット、黒パンツに黒ブーツを着こなした白髪まじりの吉川晃司(50才)の存在感には、路地ですれ違う人も立ち止まって振り返るほどだった──。
2月29日、2011年に死去した名優・原田芳雄さん(享年71)の“19回目”の誕生日を記念したライブ「風来去〜そろそろ芳雄の唄がききたい〜」が東京・赤坂で開かれた。原田さんはうるう年生まれ。生前から“4年に1度のバースデー”ライブを行ってきたが、今年は長男でギタリストの原田喧太(46才)などが呼びかけで実現した。
「芳雄さんの人徳でしょう、錚々たるメンバーがステージに上がりました。ライブ開始のアナウンスをしたのは松たか子さん(38才)。江口洋介さんはギターの弾き語りを披露し、佐藤浩市さんも“緊張する”と言いながら2曲歌っていました」(ライブ関係者)
他にも、宇崎竜童(70才)や岸部一徳(69才)、そして今回が人生初ライブという瑛太(33才)も原田さんモデルのめがねを着用して熱唱。
「客席も豪華でした。石橋蓮司さん(74才)や柄本時生さん(26才)も駆けつけて、木村カエラさんと2人のお子さんは瑛太さんのステージを楽しそうに見守っていました。ライブの最後は芳雄さんの映像とともに、出演者全員で『生きてるうちが花なんだぜ』を歌って大盛り上がりでした」(前出・関係者)
ライブ後の打ち上げの飲み会が行われたのが、冒頭の老舗居酒屋だった。生前、原田さんが足繁く通ったなじみの店なのだという。
「ミュージシャンのかたは3000円、俳優さんやスタッフのかたは5000円という会費制の飲み会だったんです。江口さんや岸部さんは音楽もするし、役者さんでもあるんですが、“ぼくはミュージシャンだから”って3000円を払っていました(笑い)。
佐藤さんはよほどステージに力が入ってたのか喉を痛めたらしくて、“喉が痛い”ってマスクをしてきたんです。でも、飲み始めると止まらない。みんなに“そんなに飲んで大丈夫?”と心配されながら江口さんと2人でガンガン飲んでました」(前出・関係者)
千鳥足のふたりが家路についたのは午前3時前。すれ違った人たちは酔いも冷めるほど驚いていた。
※女性セブン2016年3月24日号