アメリカの大統領選挙は夏のオリンピックが開催される年に行われる。選挙権があるのは18才以上。民主党、共和党の各州の党員により、党の候補者が絞り込まれ、全国大会でそれぞれの党の正式な候補者が決まる。その後、本選挙を経て大統領が決まるまで、1年以上もかかる。
世界中の注目を集めるこの一大イベントのヤマ場のひとつが「スーパーチューズデー」。最も多くの州が予備選・党員集会を同時開催する。
今回の「スーパーチューズデー」は3月1日で、民主党ではヒラリー・クリントン前国務長官(68才)、共和党では、不動産王のドナルド・トランプ氏(69才)が圧勝し、事実上、本選挙は、この2人の一騎打ちとなる模様。
連日新聞やニュースでも大きく取り上げられているが、いまいちピンとこない人も多いことだろう。そこで、「日本が得するか否か」という点で解説していく。
「性別や人種に関係なく、どんな職業にでも就くことができる。アメリカはそういう国であってほしい」
そんな信条のもと、アメリカ初の女性大統領を目指すヒラリー氏について、ビジネスコンサルタントの山久瀬洋二さんはこう言う。
「夫のビル・クリントン元大統領の時に、アメリカは政治的にも経済的にも非常に安定していました。ヒラリーは、その時期の大統領のファーストレディーということでイメージがいいんです。しかも夫の不倫スキャンダルで大騒動になったときも、大人の対応を通し、政治家としても極めて懐の深い人物。それでいて、現在アメリカで深刻化している格差社会の問題などの解決策も、論理的に説明しています」