多くの女性は豊かな胸に一度は憧れるという。そんな女性の夢を“1日だけ”叶える「シンデレラ豊胸」について、美容外科医でその施術を行なう上原恵理氏が解説する。
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『週刊ポスト』2015年11月6日号に掲載された私の「シンデレラ豊胸」の記事がインターネットで紹介され、中国でも大きな話題になっているようです。当院にも中国の方から十数件の問い合わせがあり、中国人スタッフが応対に追われています。内容は「どうすれば受けられるのか」「費用はいくらか」といったものから、「やり方を伝授してほしい」といった医療関係者の方からの問い合わせまでさまざまです。
日本ではヒアルロン酸や脂肪の注入、バックプロテーゼ(シリコンバック)挿入などの豊胸手術全般は医師免許を持つ医師しかできませんが、中国の一部の悪質なサロンでは、スタッフが1度きりの研修でオペを担当したり、胸を開いてみたら説明とは違うシリコンが出てきたりと、施術に対する不安が大きい。そのため、わざわざ来日してオペを希望する人が増えているようです。
当院は中国語が話せるスタッフがいることもあり、中国からの患者様が少しずつ増えてきています。
シンデレラ豊胸は胸にラクトリンゲルという点滴用水を注入する手法で、1.5カップほどのサイズアップが最大24時間持続します。ラクトリンゲルは尿として排出され、元の状態に戻ります。施術時間は10~20分程度、費用は5000円(税別)です。局所麻酔を使用するので、施術中に痛みを感じることはありませんし、注射で注入するので傷跡は残りません。生理用食塩水を使った類似施術では、効果が極めて短時間しか継続しないのでご注意ください。
私はこの5か月間で約100人に「シンデレラ豊胸」施術を行ないました。男女比は半々で、男性のうち3割はニューハーフ、残り7割はブラジャーを着用する趣味がある、いわゆる“ブラ男”です。女性とニューハーフの場合、豊胸手術のシミュレーションのために施術を受ける方がほとんどです。