ファッションプロデューサーの植松晃士さんが年配女性のボーダー着こなし術をアドバイス。ボーダーといえば鉄板アイテムではあるが、どう使うのが正解なのか?
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皆さま、ご機嫌よう!
春の到来とともに、私、髪形をマイナーチェンジしました。世間のトレンド的には、刈り上げ復活です。襟足など、極狭い幅で外側の髪を短く刈り上げたりして、髪形の流行は30年くらい前の時代に戻ってるんですね。
1980年代のいわゆるテクノポップの時代。YMOが一世を風靡した頃です。もみあげは残しているので、テクノカットとはちょっと違いますが。髪の色も全体に暗め。赤い口紅や太眉、黒縁の眼鏡も定着しました。ドラマ『ふぞろいの林檎たち』の石原真理子改め石原真理絵改め石原真理子改め石原真理さんとか、『彼女とTIP ON DUO』を歌っていた頃の今井美樹さんを思い出していただくとわかりやすいでしょうか。
それにしても最近、チュニックにズボンを組み合わせた土偶ルックのオバさまがたが激減したと思いませんか? 私はとても喜ばしい現象だと思っています。さんざん、「やめて」と言い続けた私の啓蒙活動も少しは役に立ったのかしら?
そして柄×柄で、柄に埋もれたような装いのオバさまも見かけなくなりましたね。これは洗練されたオバさま世代が増えてきた証拠。素敵です。この美意識をぜひ、持ち続けていただきたいと思います。
そこで今回は、春のトレンドについて話します。トレンドとしては相変わらず、レースなどのレディーなディテールが大流行で、大きな変化はありません。プリントも変わらず多いのですが、オバさま世代は、「えっ、いつも柄ですが、何か?」的なかたが多いので、柄のトレンドはことさらお話ししなくても大丈夫そう。