お得なサービスによくある価格のひとつに「ワンコイン」がある。多くは500円ですべてのお酒が飲める、限定の乗り放題切符が買える、といったものだ。スマートフォンでもワンコインは可能なのか。格安SIMの価格設定を調べると、FREETELや楽天モバイル、b-mbileやぷららモバイル、So-net 0SIMにイオンモバイルなど1か月の通信量500円でおさまる料金コースが複数存在している。1か月500円スマホで何ができるのか。
500円以下の格安SIMを利用する場合、SMS無しであれば1GBの通信容量が保障されるサービスもあるが、やはりサービス認証などの面でSMSは確保しておきたい。そうなると500MBぐらいのコースが多い。毎月500MBまで無料で使えると評判の0SIM(So-net)ならば、150円から通信料金がスターとするSMSつきで800MBまで利用できるが、最もポピュラーな設定である1か月あたり500MBで可能な使い方を考えてみよう。
まず、YouTubeやニコニコ動画などの動画再生はほぼ、あきらめてほしい。そのときの通信状況によって、予想以上にデータ読み込みに時間がかかるなどして、30分アニメすら満足に見られないことも珍しくないからだ。そのうえで、ストレスなくできることを挙げる。
●LINEメッセージは気兼ねなく
1日にメールやメッセージをどれくらい送信するか2015年11月に調査した結果によると、LINEは1日に1~10回という人が最も多く50.7%、次いで0回の13.1%、11~20回の12.4%と続いた(MMD研究所調べ)。1日に10回、LINEメッセージを利用し、相手からも同じ回数の返信があるすると、1か月に620回になる。
LINEメッセージの場合、テキストのみを10回やりとりすると0.05MB程度、スタンプが混じっても0.1MBほどだ。テキストとスタンプだけならば、1か月500MBという制限を超えることはなさそうだ。
●電話はなるべくWifiで
500円スマホを目指す場合、電話番号を割り当てられた音声通話は期待できない。というのも、SMS機能はあっても音声通話はないサービスが500円スマホでは主流だからだ。では、電話したいときはどうするのか。LINE電話やSkypeといったインターネット電話サービスを利用する方法がある。しかしその場合、通話時間に注意が必要だ。
たとえばSkypeの場合、約1時間で100MBを使用し、それが映像つきになると500MBに達することも。Wifiを利用しているとき以外は、電話はなるべく手短に済ませる努力が必要だ。
とはいえ、ほとんどの人にはそんな心配はないかもしれない。というのも、一日平均どれくらいスマートフォンで通話するかを調べたところ、「1分未満」が27.2%で最多、次は「ほとんど通話しない」の25.4%だった(同前)。平均的なスマホ利用ならば、無理なく500円スマホにも順応できそうだ。