世の中には、浮気をしたら許してくれない妻が圧倒的に多いだろう。だがつい最近、「5人と不倫していた」と大暴露した乙武洋匡氏の妻は、「あらためて夫婦ともに歩んでいく」と語り、話題になった。浮気を「許せる妻」、「許さない妻」の境界線はどこなのか。それぞれの理屈をたどっていくと、そこには夫婦の性生活が深く関わっていた──。
乙武氏の不倫騒動でさらに世間が驚いたのは、乙武氏の妻が発表したコメントだった。
〈このような事態を招いたことについては、妻である私にも責任の一端があると感じております〉
一部では、「奥さんが謝る必要ない」と炎上したものの、夫の不倫に責任の一端を感じる妻は、実は少なからずいるのである。
夫の浮気を「許せる妻」の多くは、夫の性的欲求に応えられないという「負い目」を抱いていると指摘するのは、恋人・夫婦仲相談所所長の二松まゆみ氏だ。
「夫の浮気には『夫婦の夜の営み』が大きく関わります。昼間の妻は完璧でも夫が浮気するのは、やはりセックスが原因というケースが圧倒的に多いんです」
都内在住の主婦・A子(43)が打ち明ける。
「主人の性欲が旺盛で、小学校低学年の子供と一緒にリビングでテレビを見ている私の手をぐいっと引いて、『ねえ、しようよ』と寝室に連れ込もうとするんです。子供はポカンとするし、私は家事や子育てで疲れていてとても応じられません」
ずっと拒み続けると、夫は仕事関係の女性と関係を持つようになったが、A子はあえて容認している。
「夫や浮気相手が本気になって私の大切な家庭を壊すのは絶対に許せないけど、『愛のない処理』なら仕方ない。私は彼の旺盛な性的欲求に応えられないので、『構わないから外で処理してほしい』と伝え、夫婦合意の上で浮気を認めています」(A子)