「昔は表彰されたこともあるくらい、書道には多少の自信があったんですが、夫の自営の手伝いをするうち、急いで書くくせがついてしまって。いざ祝儀袋にきれいな字を書こうとしても、書けなくなっていて愕然としました。今では人前で字を書くことが苦痛でしかありません」(50才・主婦)
このような手書き文字へのコンプレックスを助長させているのは、PCやスマホが普及したことが大きい。しかし、前出・さおりさんは、今こそ汚文字返上の絶好のチャンスだと言う。
「手書き文字をほとんど見なくなっているデジタル時代だからこそ、ここぞという時の直筆は注目を集めやすい。ここで美しい字が書ければ、間違いなく好印象を与えられます」(さおりさん)
今すぐ美文字に見せるコツは、りえの例でいうと、「ひとつひとつの文字の“縦をそろえる”ことに意識を向けると印象がよくなります」とさおりさん。
「また、“画数の多い文字は大きく、画数の少ない文字は小さく”を意識すること。たとえば、平仮名は漢字より画数は少ない文字が多いですから、小さめに書く。すべての文字が同じ大きさではない方が強弱がつき、美しく見えます」(さおりさん)
また、日頃から“相手を想いながら”手紙や一筆箋などにメッセージを書いたり、1日10分間でも“ゆっくり時間をかけて”文字を書く練習をするだけで、乱雑なクセ字が読みやすいきれいな文字へと変わっていくという。
※女性セブン2016年4月21日号