イキる、とは調子に乗る、勢いづく、威張る、偉そうにするなどの意味。吉本新喜劇・座長の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)は「イキる奴」が嫌いだという。その小籔が“独裁”の是非について語った。
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学生時代から民主主義は「すごくいいことだ」、「平和の象徴」「揺るがない信頼」と教わってきました。でも社会に出て、みんなが口を揃えて言うほどには民主主義は良くないんじゃないか、最近ちょっと民主主義を過信しすぎじゃないかと思えたりもします。
そもそも民主主義の定義が人によって違います。
多数決が民主主義だと思っている人もいるし、多数決と民主主義は違うと思っている人もいる。難しいんですが、頭ごなしに「民主主義はサイコー」と思ってる人が多くて、「独裁はダメ」と思っている人が多いですよね。現実に世の中は、民主主義と言いながら格差が広がって、金持ちだけが得する仕組みになってきているじゃないですか。
松下幸之助さんは「会議室で7割が賛成する意見はもう古い。7割の人に反対されるくらいの意見で丁度いい」なんておっしゃってたし、ドラッカーの本にも「満場一致なら決定するな」みたいなことが書かれてる。突出した会社や発明の多くはすごく優秀な人が強いリーダーシップでいろいろなことを決めたからああなってると思います。
僕にとって強いリーダーシップは「独裁」と一緒の意味です。行きすぎた民主主義よりはまだ独裁のほうがええんやないかなと思います。
独裁と言うと「悪の権化」「大量虐殺」とか、そんなイメージだし独裁者が暴走してとんでもないことをしてきた国や歴史もある。誤解しないで欲しいんですけど、僕はそれはもちろんけしからんと思ってます。でも本来の「ひとりで決める」という字義以上に「アカンこと」という印象が先行してるように思うんです。
そこで、ひとりの優秀な人をみんなで選んで、その人がみんなのことをひとりで決める「ライト独裁」なんてどうですか?