「分裂選挙と言われるけど、私はいまも二階先生とフランクに話ができる間柄です。だって私の方が息子さんより付き合いが長いもの。愛弟子みたいなもんですからね。この選挙が二階先生の顔を潰すことにならないか心配していますが、私が出馬するのは俊樹氏の後援者とわだかまりがあるから。支持者は『市長のまま死ね』と言ってくれます」
市長に「戦い終わればノーサイドですか」と尋ねたら、こう断言した。
「いや、スポーツと政治の世界は違いますよ」
一方、俊樹陣営の「元気あふれる御坊市の会」は書面で、「市長さんが24年の長きにわたって市政を担ってこられたのは感服の一言であります」とした上で、何ともキナ臭い内容を記す。
「先日、貴誌以外の週刊誌でしたが、来月の市長選を題材にした事実無根記事を掲載しました。すると、その雑誌記事のコピーがすぐに市内にバラ撒かれるということがありました。貴誌がそのような選挙妨害を目的とした所業に加担又は利用されることはないと思いますが、記事のコピーを市中にバラ撒くような者が蠢いているのが悲しいかな現実であるようです」
互いの弱味を知り尽くしているだけに、投票日が近づくにつれて舌戦が激しさを増すのは必至。お膝元での予想外のお家騒動に二階氏はさぞや頭を抱えているのではないか。
※週刊ポスト2016年4月29日号