山口:私はね、安倍首相は2020年まで続投すればいいと思っています。それまでに国民が共産党を民主主義政党につくりかえる。極左を排して、まともな議会政治をつくりゃいい。ただ、私は消費増税8%引き上げがアベノミクス失速の犯人と思っていない。中国経済停滞、円高、原油価格下落でもない。昨年5月から安保法制と軌を一にして、株価は今日まで下落し続けている。
 
 企業も戦争やテロに巻き込まれるリスクを背負ったことで国民は先行き不安となり、“様子見経済”になっている。財布のヒモを締めてしまった。だから、安倍さんは安保を急ぎすぎたことを反省すべきです。倒閣派よりも厳しい安倍擁護派の憤怒の声です(笑い)。

東:私も平野先生に呼ばれて来ただけなんですが、安倍総理は歴代総理のなかでも出色の総理だと思います。アメリカにおんぶに抱っこでやってきた安全保障について、まともな議論をしたのは1990年代の小沢一郎さんと今日の安倍晋三さんだけですよ。野党が倒閣うんぬん言うのはいいが、それだけのパワーを感じません。

村上:おいおい。老人党は野党よりも野党らしくないとダメだよ。倒す気概がなきゃ!

二見:いや、私はね、安倍さんというのは保守ではないと。あれは極右の革命家だと思っている。安倍さんは手続きを踏まずに閣議で何でも決めてしまうでしょ。

 古巣ですが、いまの公明党もおかしい。創価学会からも安保法制反対デモに参加している人がいます。宗教というのは信じることから入るが、政治というのは疑うところから入るもので、公明党が決めたことだから信じるというのは間違い。

 もし創価学会の信者の志をすくい取ったら連立を解消せざるをえなくなるわけで、野合をしているのは自民・公明なんですよ。アベノミクスだって政策じゃない、あんなのはただの麻薬です。

※週刊ポスト2016年5月6・13日号

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