ライフ

飲酒習慣がある人はコーヒーを飲むべし 癌や脳卒中予防にも

体にいい飲み物へとイメージが変化

 コーヒーは今、がんや脳卒中など様々な病気を予防すると注目を浴びている。

「昨年5月、国立がん研究センターや東京大学の研究チームが発表した『1日3~4杯飲む人は死亡リスクが下がる』は、中高年のご婦人を中心に反響があり、協会にも問い合わせが多かったですね」(全日本コーヒー協会/西野豊秀専務理事)

 アメリカでコーヒーの健康効果に関する大規模コホート研究(※注)が発表された4~5年前から、印象が変わり始めたという。同協会では20年前から大学などに助成金を出し、「コーヒーの問題点」の研究を進めてきたが、健康に対する悪影響はなかったそうだ。

【※注/特定の要因に曝露した集団と曝露していない集団を一定期間追跡して、研究対象となる疾病の発生率を比較することで、その要因と疾病発生の関連を調べる観察的研究】

 あらゆる機関が長い時間をかけ、研究を重ねてきたその健康効果。最も注目したいのは、日本人の死亡原因1位であるがんの予防に役立つことだろう。その中でも肝がん、大腸がんなどに対応する。

 がんにおいては、1日に飲む量が増えるほど、その発症確率が低下する傾向がみられる。日本人を対象とした「コーヒー習慣とがん発症率の関係」の研究結果によると、がんの発症確率比率は「コーヒーを飲まない」を「1.00」とすると、直腸がんでは「1日3杯以上」が「0.46」に、口腔・咽頭・喉頭がんでは「0.62」に。また、肝臓がんでは「1日3~4杯」で「0.48」に、子宮体がんでは「0.41」に下がるという研究結果が存在する。

 その理由とは、何なのか。

「コーヒーに含まれるポリフェノール成分の抗酸化作用などが、がんの発症を抑えている可能性が考えられています」(愛知県がんセンター研究所疫学・予防部の田中英夫部長)

 ほかにどのような病気を予防し、またどのように飲めば健康効果を享受できるのかに迫っていく。

関連キーワード

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン