信州上田から大阪に舞台を移し、ますます目が離せないNHK大河ドラマ『真田丸』。主人公・真田信繁の父で、知略に優れたクセ者、昌幸を演じる草刈正雄(63才)の演技も話題だ。そんな草刈に、印象的なシーンや台本の覚え方などを聞いた。
――台本はどうやって覚えていますか?
草刈:喫茶店で覚えています。知り合いに「やってごらん、はまるかもしれないよ」と勧められて、やってみたんです。若い人が話していたりパソコンをしたりしてるから、初めは「こんな賑やかなところで、よく台本を覚えられるなあ」って思っていたんだけど、はまっちゃってね(笑い)。
喫茶店は台本を覚える所と決めて、家ではやらなくなりました。仕事がない日は毎日、朝7時か8時頃行って、1、2時間くらい台本を読んで帰ってきます。
――決まった喫茶店がある?
草刈:お気に入りの喫茶店が2、3軒あります。声は出せないから、頭の中で繰り返し読むんですけど、声を出さなければいけない台詞もありますから、そういうものは、家でも読みます。
――喫茶店にいると、草刈さんだと周りが気づくのでは?
草刈:気づく人もいるけど、構わないでいてくれますよ。時々「見てますよ」と声をかけてくれるのは、嬉しいですね。
――ドラマで、印象的なシーンは?
草刈:三谷幸喜さんが書く決め台詞は、印象的なものが多いですよね。たとえば「大博打の始まりじゃあ!」とか、西村(雅彦)君の言っていた、「黙れ小童(こわっぱ)!」とかね。ああいうのは楽しいですよね。
「チクショウー!」Tシャツをスタッフの方が作ってくれて、みんなで着ているんですよ。ぼくの顔がプリントされていて、その横に「チクショウー!」って入っているんです。欲しいでしょ? でも非売品です(笑い)。
――三谷さんの脚本ついて、思うことは?
草刈:すごく楽しいですね。俳優さんたちはみんなイキイキしてますよ。楽しんでいるのがこちらにも伝わってきますよね。長台詞は大変だけど、今回は苦になりませんよ。
――空き時間は何をしていますか?