世の中のオバさんたちに健康かつ美しく生きていくために、ファッションプロデューサーの植松晃士さんがアドバイス。今回は、夏に着たい配色について語ります。
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皆さま、ご機嫌よう。日本全国南から北へと、本格的な梅雨のシーズンに入ってまいりました。しばらくは傘が手放せない毎日になりそうですね。
そもそも私は、アウトドア派ではないのですが、お天気の悪い休日は特に、平日の間にたまってしまったドラマの録画を見るのが楽しみのひとつです。
『99.9―刑事専門弁護士―』(TBS系)の松本潤さん、あるいは『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)のトリプル主演、岡田将生さん、松坂桃李さん、柳楽優弥さんなどなど、注目の俳優さんたちを眺めながらつくづく思うのは、「爽やかな人って素敵」ということ。
これはたぶん、ここ数年で私がアラフィフどっぷりの年齢となり、自分自身が清潔感とか爽やかさを失いつつあるのでは?という恐れや不安を感じているからだと思います。人というのは、自分が失ってしまったものを、いっそう尊く大切なものと感じる生き物なんですね。
少々、張りを失いかけた頬のお肉をつまみつつ、お洋服くらいは、爽やかなものを身につけないと、と心から思う今日この頃です。そしてそのヒントを、先日訪れたテニスコートで見つけました。
平日の昼間とあって、クラブには30代から上は60代までの奥さまたちでいっぱいだったのですが、皆さん、きれいな桜色や白、紺といったテニスウエアをお召しになっていました。そしてハイライトを効かせたちょっと短めの髪やほんのりと日焼けした肌などに、驚くほど爽やかな印象を受けたんです。
しかも、スポーツしているかた特有の礼儀正しさで、すれ違っただけの私に対しても、「お疲れさまで~す」と、にこにこ明るくご挨拶してくださる。その笑顔の素敵だったこと!
年齢に関係なく、ひと匙のスポーツテイストと、明るい笑顔、そしてハキハキとしたご挨拶こそ、失いかけている爽やかさを補充してくれる要素だと、改めて感じました。
そしてファッションに関しては、極端な話、「この夏は、紺と白以外、着なくていい」というのが、私の結論です。