国内

都の職員 舛添氏の美術館視察に「どれも重要です」

 涙ながらに「リオ五輪までは…」と続投を懇願したという舛添要一東京都知事(67才)が辞職願を提出した。「日本の省庁3つ分」とも言われる東京都知事の権限だが、そもそも都知事はどんな仕事をしているのだろうか。

 仕事は大きくわけて、【1】予算案や条例案を議会に提出し、それらを遂行する【2】議会に参加する【3】災害時などに関係機関を指揮・命令する【4】国内要人や外国要人との会談【5】首相や国の行政機関との調整【6】東京都のアピール活動、だ。

 舛添氏は、就任2年で計8回、総額2億円以上の海外出張費を計上している。これは来たる東京五輪のためとも、招待されたともいわれている。納得いかない思いも大きいが「違法性はない」。

 ただ「待機児童ゼロ」を掲げ、保育園施設などのために前年度よりも予算をつけていたというが、視察は一度も行っていない。その一方で造詣の深い美術館や博物館への視察は39回も行っていることに関しては甚だ疑問だ。しかもこれらは、都庁のHPにある知事の活動の紹介には明記されていない。どういうことなのか、都庁に聞いてみた。

「(HPには)都知事の仕事のすべてを掲載しているわけではありません。あくまでも報道各社にリリースを流しているものを中心に報告しています。これは都知事もお答えしていますが、美術館や博物館は一般のかたもいらっしゃいますので、報道各社に事前に視察をお知らせするとご迷惑をおかけします。そういった事前にお知らせしていないものに関しての掲載はしていません」(東京都政策企画局担当者)

 とはいえ、HPはどれも事後報告のものばかり。視察が終わったものを報告しても誰にも迷惑はかからないと思うが、担当者は「あくまでも報道各社にお知らせしたものを報告している」と繰り返した。話にならないので、回数だけを比べて、美術館・博物館のほうが保育園視察よりも重要だということか、と問うと、担当者はこう説明した。

「視察に行かないからといって、事案が遂行されないということではありません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
【薬物検査どころじゃなかった】広末涼子容疑者「体を丸めて会話拒む」「指示に従わず暴れ…」取り調べ室の中の異様な光景 現在は落ち着き、いよいよ検査可能な状態に
NEWSポストセブン
運転中の広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
《広末涼子の男性同乗者》事故を起こしたジープは“自称マネージャー”のクルマだった「独立直後から彼女を支える関係」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
《病院の中をウロウロ…挙動不審》広末涼子容疑者、逮捕前に「薬コンプリート!」「あーー逃げたい」など体調不良を吐露していた苦悩…看護師の左足を蹴る
NEWSポストセブン
北極域研究船の命名・進水式に出席した愛子さま(時事通信フォト)
「本番前のリハーサルで斧を手にして“重いですね”」愛子さまご公務の入念な下準備と器用な手さばき
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(写真は2023年12月)と事故現場
《広末涼子が逮捕》「グシャグシャの黒いジープが…」トラック追突事故の目撃者が証言した「緊迫の事故現場」、事故直後の不審な動き“立ったり座ったりはみ出しそうになったり”
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者(2023年12月撮影)
【広末涼子容疑者が追突事故】「フワーッと交差点に入る」関係者が語った“危なっかしい運転”《15年前にも「追突」の事故歴》
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン