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荷物配送でラスト1マイルを埋める シェアビジネスの可能性

 空いている、使われていないアイドル(idle)なリソース(資産)や時間、能力などをシェアして活用するビジネスが世界中で急成長している。この「アイドルエコノミー」と「シェアビジネス」に数年前から着目してきた経営コンサルタントの大前研一氏は、大きな可能性がある分野として荷物の配送について新しい提案をしている。

 * * *
 シェアビジネスは、荷物の配送でも大きな可能性がある。たとえば、アマゾンなどのeコマースや通販で購入した商品を届ける場合、昼間は7割くらいの家が留守だ。このため再配達が大変で、宅配便にとっては午後6~9時が最もコストのかかる苦手な時間帯になっている。

 したがって、デポから各家庭までの「ラスト1マイル」の夜間の配達──ここを埋めるサービスをウーバー的な仕組み(ウーバー・プール=相乗りタクシー)でやれば、エンドレスにビジネスチャンスが出てくるのだ。 

 具体的には、サラリーマンが帰宅後2~3時間の小遣い稼ぎとして宅配会社に登録し、定時で帰宅した時に近隣にあるデポで夜間の再配達になった荷物や配達時間が午後6時以降に指定された荷物を自分の車、バイク、自転車で配達する。これもスマホを組み合わせることで、荷物の配達だけでなく集荷にも活用できる。

 タクシー配車アプリの「全国タクシー」のようなシステムを使って、利用者の自宅から最も近い場所にいる車をスマホで探し、「〇分以内」に集荷できるようにすることも可能だ。タクシー会社が空車率の高い時間帯に配達や集荷を請け負うという方法もあるだろう。すでにウーバーはアメリカの大都市で荷物の配達・集荷サービスや料理の宅配サービスを展開している。

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