芸能

松井玲奈や市川紗耶も 鉄子再ブームを牽引するアイドルたち

嵯峨野観光鉄道イベントでの斉藤雪乃さん

 それまで男性が主流だった趣味の世界に、女性が進出し、ジャンルに広がりをもたらすことがある。「鉄道」もそんな趣味のひとつ。最初は男性人気が高いアイドルがつとめた鉄道アイドルのポジションも徐々に変わり、鉄道趣味をもつ女性の増加によって、関連グッズやおもちゃにも変化があらわれている。フリーライターの小川裕夫氏が、鉄道アイドルの移り変わりを振り返り、現在の様子をリポートする。

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 鉄道ブームは一定の周期で訪れる。過去には、“SLブーム”や“さよなら国鉄ブーム”、直近では2008(平成20)年前後に起きた“鉄子ブーム”がある。従来、男子の趣味とされてきた鉄道に女子が参入し、鉄道好きな女子は“鉄子”とも呼ばれた。

 同時期に連載されて人気を呼んでいたルポ漫画『鉄子の旅』のヒットも後押しし、鉄子は世間的にも浸透。さらに、芸能人たちの「鉄道が好き」というカミングアウトは、鉄子ブームを後押しした。特に、鉄道アイドルと呼ばれる女性タレントが次々に現れたことは画期的な出来事だった。

 まず、最初に鉄道アイドルとして世に登場したのは、アイドルユニットのメンバーだった豊岡真澄さん。彼女のマネージャーだった南田裕介さんは「タモリ倶楽部」の鉄道シリーズでは欠かせないキャストの一人で、鉄道本を出版するほどの鉄道通。その南田さんに鉄道教育を施された豊岡真澄さんも立派な鉄子に成長している。

 その次に登場した木村裕子さんは、JR東海の車内販売員からアイドルに転身した経験を持つ。トレードマークとなった赤い車掌服はインパクト絶大で、難解な鉄道用語を織り交ぜたトークで一躍人気を集めた。

 そのほかにも、鉄子ブームでたくさんの鉄道アイドルが出現した。しかし、鉄道ブームが下火になるとともに鉄道アイドルの存在も忘れられていった。

 あれから10年近くが経過――。

 女子の鉄道ブームは一過性かと思われていたが、最近になって再燃する兆しを見せつつある。

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