ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、世の中のオバさまたちが美しく健康に生きていけるようにアドバイスをおくります。今回は、植松さんが以前から提唱してきた「チュニック撲滅運動」について、今一度訴えます。
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皆さま、ご機嫌よう。春風亭昇太さん司会の『笑点』(日本テレビ系)にもすっかりなじんだ今日この頃。憂鬱な梅雨は、からっとした笑いで吹き飛ばしてしまいましょう!
さてさて、ここ数年、私が訴えて参りました“チュニック撲滅運動~もう埴輪はいらない”を覚えていますか?
パンツとチュニックの組み合わせは、トレンド的には完全に終了しています。しかもこの組み合わせにしがみついているかたは、とてもパンツとは呼びたくないシルエットのズボンをご愛用。これを私は“埴輪”と命名して、「いい加減、やめましょうよ」と繰り返し、提案してきたのです。
理由は、ウエストラインをごまかしているうちに、時代に取り残された古代感を身にまとってしまうから。たとえ何才であろうとも、チュニックを着るだけで、十把一絡げに“オバちゃん”の箱に入れられてしまうなんて。考えただけで恐ろしいことだと思いませんか。
しかし残念なことに、どんなに私が申し上げても、一部熱狂的な埴輪スタイルのファンのかたがたには届かず、さらにひどいことになっています。
店頭でチュニックが見つけにくくなったせいか、若い世代向けのマイクロミニ丈のワンピースに、強引にズボンをコーディネートする大人世代が出てきたのです。
そもそもチュニックとは、ヒップが隠れる丈からひざ丈くらいまでの長さのトップスのこと。アイテムとしては、あくまでトップスです。