ライフ

絵を見るだけで目がよくなる 視力回復のメカニズムとは

絵を見るだけで視力回復のメカニズムとは

「私が初めて立体視ができる画像『3Dステレオグラム』と出会ったのは20年ぐらい前でした。その画像を見て、とても不思議な感覚にとらわれ、魅了されたことを覚えています。そのときは、ただ面白い画像として紹介されていただけでしたが、私はこの画像が視力回復の役に立つのではないかと考えたのです」

 こう語るのは、元長崎綜合療術院院長の徳永貴久氏だ。シリーズ累計641万部の『どんどん目が良くなるマジカル・アイ』(宝島社刊)という「立体視絵本」の監修を10年以上務めている。

 なぜ「立体視」が視力回復につながるのか。そのメカニズムを徳永氏はこう説明する。

「人の目は、見る物の距離に応じて、毛様体筋という目のピント調節を行なう筋肉を緊張させたり弛緩させたりします。そしてピントの合った映像を網膜上に映すことで、物がはっきり見えるようになっています。

 近視や乱視、老眼といった目の異常は、毛様体筋が柔軟性を失い、緊張、弛緩ができなくなって凝り固まり、うまくピントを調節できずに起こるケースが多いのです」

 毛様体筋は近くを見るときに緊張し、遠くを見るときに緩む。近視は、近くの物が見えるのに遠くの物にピントを合わせられない症状だ。ステレオグラムでの立体視は遠くに焦点を当てるため、毛様体筋を緩ませ、遠くにピントを合わせる訓練になるので視力回復につながるという。

 都会の生活で遠くの風景を見る機会が少ない人にとって、画像を楽しみながら視力回復の訓練ができるメリットがある。

 老眼は目のピント調節機能が衰えて近くの物にピントを合わせることができなくなる症状だが、明暗遠近トレーニング(※注)と立体視を組み合わせることで、近くへのピント調節もできるようになる。

【※注/2~3メートル先に目標物を定め、顔を手のひらで覆ってからパッと開き、目標物を見る。5秒閉じて5秒見る、を10分ほど繰り返す。1日2回が目安】

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン