日本ツアーで注目される韓国ゴルフ界の人気者が、「スマイル・キャンディ」の愛称を持つイ・ボミと、「スマイル・クイーン」の愛称で知られるキム・ハヌルの2人だ。いまや人気を二分する存在となったキム・ハヌルとイ・ボミだが、彼女たちにはいくつもの共通点がある。
2人は1988年生まれの同い年で、ともに韓国・京畿道出身。自宅は車で15分の距離にあるご近所さんだ。ゴルフを始めたのも同じ12歳で、最終学歴もともに建国大学校卒業である。
プライベートでの2人は非常に仲が良い。試合で顔を合わせると談笑する姿がよく見られる。だがいざ競技が始まると、対抗心を剥き出しにする。青を勝負カラーとするキム・ハヌルに対し、イ・ボミはピンクや赤。コースで身につける色がまったく違うのも印象的だ。
実はキム・ハヌルには、イ・ボミに常にリードを許してきた過去がある。2人のライバル関係はジュニア時代から始まった。同世代には朴仁妃、申ジエ、崔羅蓮、アン・ソンジュらがいる黄金世代。その中で、見事ナショナルチームの候補生に選ばれたイ・ボミに対し、全国大会での優勝実績がないキム・ハヌルは代表候補には選ばれなかった。
しかしプロで先に頭角を現わしたのはキム・ハヌルだ。2006年にプロ入りし、下部ツアーで実績を積んだ後、2008年にはレギュラーツアーで3勝を挙げ、賞金ランク3位に食い込む健闘を見せた。イ・ボミも1年遅れてプロ入り。2年目には下部ツアーの賞金女王となるなどライバルを猛追、3年目の2009年にはキム・ハヌルと同じ土俵で戦うことになった。
この年、キム・ハヌルは未勝利ながらトップ10入り7回を果たし、賞金ランク7位に食い込む。ところが、イ・ボミは初優勝を含むベスト10入り8回で賞金ランク5位。キム・ハヌルは1年遅れてプロ入りしたライバルにあっさり抜かれてしまったのだ。イ・ボミはそのまま快進撃を続け、翌年の韓国ツアーで賞金女王になると、そのオフに日本ツアーのQTに挑戦し、翌2011年からの日本ツアーに参戦した。