「帰ってきた黒田(博樹)投手と若手選手の掛け合いから生み出されるスピード感のある野球が人気の理由。あとは5月はとくにそうでしたが、“サヨナラ勝ち”が多いこと。やっぱり盛り上がりますね」

 そして、広島の盛り上がりはカープだけではない。外国人旅行者向け観光サイト・トリップアドバイザーの『外国人に人気の日本の観光スポットランキング』で、3年連続で2位と3位に平和記念資料館と厳島神社がランクイン。広島を訪れる外国人観光客数は5年連続で前年比100%超、2015年にはついに100万人を突破した。実際、欧米諸国からの観光客数は全国で第5位となっている。

 意外なのは大本山大聖院など、日本人でもなじみの薄いスポットがランクインしていること。同院は弘法大師が開いた古刹で、ハイキングコースになっている。

「海外からのお客さんは“ここにしかないものを見たい”“何かを学んで帰りたい”というかたや、ハイキングなど“自然を歩くのが好き”、というかたが多い。広島はこれらすべてを満たしています」(トリップアドバイザー広報・東真菜さん)

 外国人のみならず、もちろん日本人も魅了されている。俳優の斎藤工(34才)もそのひとり。広島県観光課が発行している無料ガイドブック『広島秘境ツアーズ』の表紙を飾り、中面のインタビューでは「呉市の太陽時間が体に合っている」「“海猿”のロケで訪れた時に食べた冷麺が忘れられない」「原爆ドームは3度訪れている」と広島への熱い思いを吐露。そのパンフレットが大きな話題を呼んだ。広島県観光課の吉野英城さんが嬉しい悲鳴を上げる。

「6月23日のWEB受付では、なんとたった10分で品切れになるくらいの人気ぶりでした。県内では36か所で配ったのですが本当に一瞬でなくなりました。特設サイトも、一時アクセスが殺到しすぎて繋がらなくなるほどです」

※女性セブン2016年7月21日号

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