「日本一チャラい東大生」としてテレビなどにも出演する東京大学・理科III類(東大理III)1年生の針間貴己くん(19才)。大学受験の最高峰に現役合格した彼は、女性セブン5月26日発売号『わが子を東大へ!』に登場し、「親にできることは何もない」と言い切った。
そして彼は、3人の息子を東大理IIIに合格させた母親として『受験は母親が9割』(朝日新聞出版)などの著書のある佐藤亮子さんの名前を挙げてこう語った。
「人生の目標があって、そのためにひとりで受験を乗り越えてきた自分にとって、佐藤さんの言う“恋愛禁止”とか、“靴下を履かせてあげる”という言葉は信じられない。同じ理IIIでも受験に対する考え方が全然違うから、一度話してみたいです」
そんな針間くんの熱いリクエストで実現した今回のスペシャル対談。子供の教育をどこまで親がサポートすべきかということから、大学へ行く意味や受験生の恋愛まで、多くの母親たちが悩む問題について2人が徹底討論してもらった。
――針間くんがまず俎上にのせたのは佐藤さんの「過保護」問題だった。
針間:ぼくは本でしか佐藤さんのことを知らないから、これは本を読んだ率直な感想なんですが、高校生にもなって、お母さんが勉強や生活を管理するというのはおかしいと思うんです。
佐藤:管理というのは、どういうことを管理だと思っているの?
針間:子供の勉強の内容をすべて把握していて、「この参考書、まだ終わっていないの?」とか「模試はこれとこれを受けたらいいから」とか子供に絡もうとしてくること。実際に勉強して受験するのは子供だから、本人以上に把握することなんて、できないはずです。
佐藤:じゃあ針間くんは勉強に、お母さんが全然絡んでいないのね。
針間:はい。ぼくは、受験勉強は自分でやるものだと思っています。実際、佐藤さんは本当に靴下まで履かせていたんですか? もしそうなら、正直、ちょっと気持ち悪いと思ってしまって。
佐藤:靴下の話はね、小学生とか中学1年生までよ。みんな靴下だけに注目して、“そんなことしたら、結婚しても奥さんに履かせるんじゃ…”なんて非難する人もいるんですけど、そんなバカな(笑い)。
寒い冬の朝は、子供たちがなかなか布団から起き上がってこないんですよ。そういう時“早く起きなさい!”って怒鳴ったら、私も彼らも不快な気持ちで一日をスタートさせることになってしまうでしょ。だから私は子供たちの布団をめくって、パパッと靴下を履かせて、放っておく。
そうすると気持ち悪くて寝ていられないのか、少し経つと勝手にのそのそ起き出してくる。このエピソードが超過保護っていう形で広まってしまったの。
針間:でもやっぱりぼくは理解できないですね。子供が自立しようと思っても、気持ちをそがれちゃうんじゃないですか。受験だけしていればいい的な。
佐藤:私のことを“受験マシーン”みたいに思っている人も多いけれど、そこは本当に違うのよ。東大を目指したのは、子供たちが行きたいというから全力で協力しただけ。私は、スポーツ選手とかバイオリニストとか、まあ1人くらい医者がいてもいいかな、くらいな感じだったんですけどね(笑い)。夫が弁護士だし。