高須クリニックの高須克弥院長が世の中の様々な話題に提言するシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は「中国人のマナー」についてお話をうかがいました。
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──今回のテーマは中国人のマナーです。上海ディズニーランドがオープンして、来場者のマナーが問題視されていました。また、日本に来る中国人観光客のマナーの悪さも問題となることが多いように思います。
高須:みんな勘違いしている。中国人には、マナーが良い人もいるんだよ。富裕層なんかは、かなり改善されているからね。そもそも、中国の場合はマナー云々の問題ではない。特に貧しい中国人は、もともと「マナー」という概念がない。「マナー」という言葉を知らないんだよ。
中国には、人々が衝突を繰り返してきた歴史がある。それこそイナゴの大群みたいに民族が移動しながら、食うために、生きるために戦ってきた。そういう激しい衝突のなかで生き残った民族の末裔が、今の中国人なんだよ。
マナーっていうのは、人々が仲良く生活するためのルールだよね。でも、中国は王朝がどんどん変わって、支配する民族もコロコロ変わる。日本のように同じ民族の王朝がずっーと続いているわけじゃないから、マナーと呼べるようなものが根付かないんだよ。
王朝が変わるとそのルールも変わるってことだね。たとえば、始皇帝は強大な軍事力をバックに厳しい法律で中国の民を支配したけど、始皇帝が死ぬとすぐに元の木阿弥だ。それまでのマナーもなかったことになってしまう。
──中国人が、マナーを意識しないのは、歴史に理由があるということですね。
高須:基本は、その時の支配者の影響を強く受けるっていうことなんだけどね。それは、中国共産党支配下の今も変わらない。
たとえば、隣人を思いやるとか、我慢するとか、もったいないとか、親を大切にするとかは、「マナー」っていうものに含まれると思う。それらは言ってみれば儒教の根幹だよ。でも、中国共産党は儒教を否定しているわけだから、やっぱり話にならない。
──中国人がマナーを守らないというのは、なかなか根深いものがありそうですね。
高須:中国では、権力と癒着すれば無敵っていうことも影響してるかもな。権力こそが信じるに値するもので、それ以外のルールは軽視される。だから、マナーという概念がなくなるんだ。
ひと昔前、軍と公安と癒着している中国の友人に驚愕したことがあるんだよ。僕が中国に行った時、その友人が空港まで車で迎えに来てくれたんだ。その車に乗り込んで移動したんだけど、彼が変なボタンを押したら「ウィーン」て音がして青いランプが点灯したんだよ。
そしたら「院長、安心してください。絶対つかまりませんから」って言って、猛スピードで走りだすんだよ。「無制限にスピードが出せますから」ってね。普通に考えたら絶対にダメでしょ。「中国の警察はどうなってるんだ?」って不思議に思ったけど、中国では、権力と癒着してれば、それがまかり通るんだよ。
あと、その車が自転車と接触事故を起こした時、友人はポケットからお金を取り出して、被害者の自転車の人に、お金を投げつけたんだよね。「あれだけ渡せば十分!」って言って、走り去ったんだから、本当に驚いた!
そんな人達に「マナーって何?」と聞くほうが間違ってるよ。中国人は、マナーという言葉を知らないんだ。
──政治的な面でも行儀の悪さみたいなものがあるのかなあとも感じます。たとえば、ベトナムやフィリピン、マレーシアと領有権を争っている南シナ海の島を「中国のモルディブ」としてレジャー開発を進めています。