ジャーナリストの上杉隆氏が東京都知事選に出馬する。上杉氏は完全極秘のなかで出馬準備を進めるなか、本誌に決意を語っていた。上杉氏が元都知事の石原慎太郎氏とともに意識しているのが、ほかでもない政治の師、鳩山邦夫氏だ。奇しくも舛添要一・前都知事が辞職した6月21日に鳩山氏は十二指腸潰瘍で急逝した。67歳の若さだった。上杉氏が都知事選出馬への思いを語る。
* * *
出馬を本気で意識したのは、邦夫代議士が亡くなったことが大きいですね。邦夫さんは秘書時代、国会会期中で忙しいのに私の父親の通夜・告別式に参列して、棺まで担いでくれました。
密葬に参列させていただき、寝ずの番をしながらかつての秘書仲間たちと語り合いました。あるベテラン秘書には、「上杉くんが都知事選にそそのかさなければ(鳩山氏は)首相になれたのに」と言われました。でも、邦夫さんにきわめて近いある人は、「都知事選のころが一番幸せそうだった」と言ってくれもしたんです。
そして、鳩山事務所出身の秘書の仲間たちの多くが、私のことを応援すると約束してくれた。都知事選挙での鳩山事務所は、最強の秘書軍団です。邦夫さんのお別れ会が済んで、喪が明けたら、出馬会見をしようと決めました。