会社員のD子さん(51才)はブランドバッグの修理代を値切った経験がある。
「高かったのに1年で取っ手が取れてしまって、修理に1万円かかると言われました。1年たたずに取れたのは“汗に弱いバッグだから”と言われたのですが、そのバッグはビビッドなオレンジ色をした明らかに夏向けの商品。“それならば買う時に言ってくれればよかったのに。少し説明不足だったのでは?”と言うと無料で修理してくれました」
私も同じようなことがあったのに、どうして――とムッとされているかたもいるかもしれない。いったい、どういった時にお得になるのか。大手百貨店の社員がその「線引き」をコッソリ明かす。
「会社からは値引きしないよう強く言われています。他のお客様から苦情が出るし、不公平さが生まれます。社員は絶対にしません」
じゃあ、誰が値引いてくれるのか?
「社員ではなくブランドから派遣されてきた販売員ならば可能性があります。メーカーから派遣されてきた販売員は、ノルマが課せられていることが多く、少しでもたくさん売りたいと思っているからです。特に、呉服や家具など金額が大きく、動きが少ない売り場はお客様を捕まえるのに必死なんです。
一方値引きを持ち出してくるお客様も、最初から“安くならない?”という交渉はしません。特に家具や呉服など高級品は即決しないから、何度も売り場に足を運んでくれたお客様の好みや状況を把握していくうちに“それなら少し値引きしましょう”となるんです」(前出・百貨店社員)
※女性セブン2016年8月4日号