アニキこと金本知憲・新監督のもと「超改革」を掲げ、新戦力が活躍して好調なスタートを切った阪神タイガースだったが、ズルズルと連敗を繰り返し、ついにいつもの「ダメ虎」に。連続フルイニング記録更新もかかっていたためか、不調でもスタメンで使われ続けたキャプテン・鳥谷敬の扱いを巡ってチーム内の不協和音も聞こえてきた。好調な時はいいが、成績が落ちると金本采配にどんどん疑念の目が向けられる。そのうちの一つが、“藤浪(晋太郎)の懲罰続投事件”だ。
7月8日の甲子園(広島戦)。3回までに5点を失った藤浪を続投させ、3点差の7回に回ってきた打席でも代打を送らず、8イニングで161球を投げさせて負け投手のさらし者にした一件だ。これには球団内外から批判の声が上がった。
阪神生え抜きОBで唯一、2000本安打を達成している元監督の藤田平氏は、「はっきりいって金本監督にはガッカリですわ。監督1年目で試行錯誤中なのはわかるけど、藤浪に見せしめの続投をさせたのは褒められたものやない」と苦言を呈して、こう続けた。
「あと、鳥谷が打てないから、エラーしたから負けたなんて監督が口にしてはダメ。実績のある選手に7番や8番を打たせても、選手のやる気を殺ぐことにしかならんよ。金本の現役時代を知っているナインも多いのだから、不振の鳥谷を我慢して使い続ければ、チームの風向きも変わったかも知れへんのにな」
部下に甘さを見せない金本監督の“鬼ってる”采配を手厳しく評した。