ここしばらく話題の「京都ぎらい」より潜在数は多い(!?)とも言われるのが「名古屋ぎらい」。もちろん名古屋人たちからは「反論」が聞こえてくる。
本誌・週刊ポスト連載『逆説の日本史』でお馴染みの作家・井沢元彦氏は名古屋出身。「名古屋こそ日本の発展の礎である」と語る。
「そもそも名古屋出身の傑物である織田信長や豊臣秀吉に仕えていた優秀な家臣たちが、全国に散ったことで日本は発展した。
例えば熊本の人が『清正公(せいしょうこう)』と呼んで敬愛する加藤清正は名古屋出身だし、高知の山内一豊も尾張出身だ。福岡を発展させた黒田官兵衛は秀吉の軍師ですし、金沢の文化だって2人に仕えた前田利家が生んだもの。みんなこの事実を知らずに批判している。ルーツを辿れば名古屋人が“日本を作った”と言っても過言ではない」
井沢氏は、「ケチだ」と評されることにも反論する。
「バブル崩壊の時に一番被害が少なかったのは名古屋です。名古屋の企業はほとんど“土地転がし”に手を出さなかったから、被害を最小限に抑えられた。『ケチだ』などと言う前に、名古屋を見習うべきだと思いますよ。それに名古屋人は倹約家ですが、単なるケチとは違うんです」
いったいどう違うのか。
「無駄な金は使わないけど、使う時はちゃんと使っている。例えば戦後、シンボルである名古屋城は早い時期に復元されましたが、本当にケチだったら城なんて作りませんよ」
では、ご当地グルメの“パクリ疑惑”に対する見解はどうか。