最近、コンビニやスーパーに行くとやたらと店員がこう聞いてくる。「ポイントカードお持ちですか?」──。なるほど、持っていればポイントが還元されたり特典が付いたりするのだろう。有り難いサービスだ。しかし、持ってない側はどうしてもこう思ってしまう。
「持ってたらもう出してるわ!」
了見が狭い? いやいや、イラッとしている人はきっと多いハズ。この問題について水を向けると、想像以上に賛同の声が集まった。コンビニに行くたびに不快な思いをしているというコラムニストの勝谷誠彦氏が力説する。
「コンビニというのは本来、急いで買うためにある、つまり時間を買っているわけです。だから、海外だとほとんど無言でやり取りする。そのときに、『ポイントカードお持ちですか?』なんて聞くのは、こちらの時間をムダに消費しているわけだから、その分、『オレの時間を5円分返せ!』と言いたくなる。本当にこの問題は世論に訴えていかないといけません」
お笑いコンビ・浅草キッドの玉袋筋太郎氏も続く。
「実はポイントカードは持っているんだけど、ちょっとしたものを買うのにカードを出すのが面倒くさいので、聞かれる前に『要らねえ!』って宣言しちゃう。先を制することが大事ですよ」
このような不満を感じる背景には、どのような理由があるのだろうか。マーケティングライターの牛窪恵氏は、こう分析する。
「ポイントカードを持っていなければ、『じゃあ、メンバーではないのですね』と言われたような印象をもつので、疎外感を感じてしまう。部外者として扱われて気分がいいものではない上に、毎回毎回聞かれるのでイライラするという方が多いですね。
また、多くの客と店員は、人間的な付き合いや関係性が築けていません。それなのに、マニュアル的に『○○はどうですか?』と勧められるので、抵抗があるのだと思います」