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山口組組長への「サインくださ~い」はヤクザの美学に反する

山口組分裂抗争はどうなる?

 マスコミとの接触は厳禁とされているはずの六代目山口組の幹部が、突如としてテレビ取材に応じた。いったい背景に何があったのか。分裂から1年、沈黙を保ってきた六代目側がついに動き出した。フリーライターの鈴木智彦氏がレポートする。

 * * *
 9月9日、東海テレビの報道番組『みんなのニュースONE』において、六代目山口組直参(二次団体)組長への独占インタビューが放送された(聞き手はジャーナリスト・大谷昭宏氏)。山口組分裂から1年を総括するというテーマの一環として企画されたもので、六代目山口組、神戸山口組の双方を通じて、組織の幹部がテレビ局のインタビューに応じるのは初めてである。

 加えて山口組分裂騒動はいつにもまして緊張状態にあった。放送の4日前、定例会に出席するため新神戸駅に降り立った司忍六代目組長が、手に色紙とサインペンをもった神戸山口組系組員らから「サインくださ~い!」と挑発されたからだ。

 暴力団はメンツのために殺し合う。それぞれのメンツを煮詰めて神格化されたのが、組織トップである。マンガチックなからかいでも、こうした嘲りは相手の聖典を踏みつけるに等しく、暴力事件に発展しかねない。この騒動で兵庫県警が神戸側にガサ入れをしたのは、決して大げさな話ではない。

「公共の場で、ましてテレビのカメラがある場所で、相手を侮辱するのはヤクザの美学に反する。本来、神戸山口組の井上(邦雄)組長が最も嫌う行為のはず」(独立団体幹部)

 たとえ裏があったにせよ、神戸山口組はこの批判を受け止めざるを得ない。こうした状況でのテレビインタビューだけあって、登場する直参の言動に注目が集まったのである。

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