東京・帝国ホテルにある孔雀の間。徳光和夫の名調子で華燭の典が華々しく進んでいく。列席者のテーブルには、歌舞伎界の大御所から若手のホープ、大物俳優にミュージシャン、タレントなど、錚々たる面々が並ぶ。
見事な式辞と割れんばかりの拍手、そしてスポットライトで彩られた9月28日大安吉日。その日の主役は、片岡愛之助(44才)と、螺鈿(らでん)の虹色光沢に輝く色打掛を身に纏った藤原紀香(45才)だった。式の関係者が言う。
「出席者は約700人。そこは“9年前”より多くとこだわったポイントだったそうです。新郎側の招待客は梨園関係者がズラリと揃ってさすがに壮観です。その一方で、新婦側は“9年前”と比べると、かなりこぢんまりと抑えた雰囲気。もちろん、歌舞伎役者の披露宴なので、“新郎が妻を梨園にお披露目する会”という意味合いが強いことはわかります。ただ、式に招かれた人の中には、少なからず出席を遠慮した人もいるようです」
“9年前”──それは2007年5月30日に行われた紀香と陣内智則(42才)との超豪華披露宴のことだ。ホテルオークラ神戸で開かれた披露宴には各界から総勢600人が出席。郷ひろみが『お嫁サンバ』を歌い、途中でたむらけんじが獅子舞姿で乱入。新郎はコブクロの『永遠にともに』を、ピアノを弾きながら熱唱した。
総額5億円ともいわれた披露宴はゴールデンタイムで『完全独占中継! おめでとう! 藤原紀香 陣内智則 愛と爆笑と涙の結婚披露宴』と銘打たれて2時間半にわたって全国に生中継され、関西地区では視聴率40%を叩き出した。
「『祝儀は最低10万円』と噂された9年前にもずいぶん包みましたが、今回も頑張りましたよ。司会者が前と同じ徳光さんというのもなんというか…」と、ある芸能関係者は苦笑いする。
人生の大きな舞台で破顔する紀香。幸せの絶頂にいるはずのこの時なのに、なぜ彼女をバッシングする声がこうまでやむことはないのか──。
9月23日、ふたりは京都・上賀茂神社で挙式を行った。白無垢に角隠し姿の紀香が境内に現れると、約600人の参拝客から「きれい」「おめでとう」の声があがった。しかし、梨園関係者の反応は冷ややかだったと芸能リポーターの石川敏男氏が言う。