スポーツ

あのヤクザ監督の直言 「ビンタが試合を変えることがある」

島根・開星高校元監督の野々村直通氏 撮影/太田真三

「教育の場」と位置づけられる甲子園で、その敗戦の弁は、物議を醸した。「負けたのは末代までの恥」「腹を切りたい」。6年前のセンバツ一回戦、21世紀枠の格下校に負けた島根・開星高校監督(当時)の野々村直通氏の一言。翌日の謝罪会見には、ど派手な服装で現れ、火に油を注ぐ。2日後、退任。

 連日、「ヤクザ監督」と叩かれた野々村氏だが、監督復帰を望む8000人の嘆願書とともに翌年、現場復帰を果たすなど、教え子の支持は厚い。現在は教育評論家として活躍する野々村氏は、萎縮する一方の指導者に大きな違和感を覚えるという。

 * * *
 昔は甲子園に出てくるような高校では、当たり前のように体罰は行われていましたよ。そりゃあ、ビンタぐらいしてるぜ、って。今でも、やってる高校はけっこうあるでしょう。強豪校はどこもギリギリのところで戦っていますから。

 ただ、2012年12月の桜宮高校の男子バスケット部のキャプテンが自殺した事件で、潮目が大きく変わったことは確かです。自殺の原因は、監督の体罰にあったとされましたから。「体罰=悪」で、教師は生徒に触れてもいけないってぐらいの状況になった。

 文科省もビビったね。事件翌年3月に〈執拗かつ過度に肉体的・精神的負荷を与える指導は教育的指導とは言えない〉という通知を出した。僕に言わせれば、「過度」だから伸びるんですよ。子どもなんて、簡単に満足しちゃいますからね。そこで追い込んで、初めて成長するんです。

 リオ五輪で結果を残した選手たちは、体罰があったかどうかは別として、想像を絶する練習をこなしてきているはずですよ。でなきゃ、あんなに人に感動を与えられるもんじゃない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
安達祐実、NHK敏腕プロデューサーと「ファミリー向けマンション」半同棲で描く“将来設計” 局内で広がりつつある新恋人の「呼び名」
NEWSポストセブン
第69代横綱を務めた白鵬翔氏
白鵬“電撃退職”で相撲協会に大きな変化 旭富士のデビューほか「宮城野部屋再興」が前提とみられる動きが次々と
週刊ポスト
夫から殺害されたホリー・ブラムリーさん(Lincolnshire PoliceのSNSより)
《凄惨な犯行の背景に動物虐待》「妻を殺害し200以上の肉片に切断」イギリスの“怪物”が殺人前にしていた“残虐極まりない行為”「子犬を洗濯機に入れ、子猫3匹をキッチンで溺死させ…」
NEWSポストセブン
還暦を迎えられた秋篠宮さま(時事通信フォト)
《車の中でモクモクと…》秋篠宮さまの“ルール違反”疑う声に宮内庁が回答 紀子さまが心配した「夫のタバコ事情」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《株や資産形成の勉強も…》趣里の夫・三山凌輝が直近で見せていたビジネスへの強い関心【あんかけパスタ専門店をオープン】
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
30歳差コーチとの禁断愛の都玲華は「トリプルボギー不倫」に学んだのか いち早く謝罪と関係解消を発表も「キャディよりもコーチ変更のほうが影響は大きい」と心配の声
週刊ポスト
小芝風花
「頑張ってくれるだけで」小芝風花、上海でラーメン店営む父が送った“直球エール”最終回まで『べらぼう』見届けた親心
NEWSポストセブン
安青錦(時事通信フォト)
最速大関・安青錦は横綱・大の里を超えられるのか 対戦成績は0勝3敗で「体重差」は大きいものの「実力差は縮まっている」との指摘も
週刊ポスト
熱愛が報じられた長谷川京子
《磨きがかかる胸元》長谷川京子(47)、熱愛報道の“イケメン紳士”は「7歳下の慶應ボーイ」でアパレル会社を経営 タクシー内キスのカレとは破局か
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さまの墓を参拝された天皇皇后両陛下(2025年12月17日、撮影/JMPA)
《すっごいステキの声も》皇后雅子さま、哀悼のお気持ちがうかがえるお墓参りコーデ 漆黒の宝石「ジェット」でシックに
NEWSポストセブン
熱愛が報じられた新木優子と元Hey!Say!JUMPメンバーの中島裕翔
《20歳年上女優との交際中に…》中島裕翔、新木優子との共演直後に“肉食7連泊愛”の過去 その後に変化していた恋愛観
NEWSポストセブン
記者会見に臨んだ国分太一(時事通信フォト)
《長期間のビジネスホテル生活》国分太一の“孤独な戦い”を支えていた「妻との通話」「コンビニ徒歩30秒」
NEWSポストセブン