芸能

朝ドラに子役パート必要? 最近は実績ある子役を起用の傾向

子供時代から描かれている『べっぴんさん』(公式HPより)

 視聴率20%台で順調なスタートを切っているNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』。今までの朝ドラと同じように、ヒロインの子供時代が丁寧に描かれた。子役パートは朝ドラではおきまりだが、毎回、言われるのは「子役パートは要らないのではないか」という声だ。子役パートは本当に必要なのか? テレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
『べっぴんさん』の第1週が、例によって子役パートからはじまりました。「最初が面白くなければ、その後の放送は見ない」と結論を急ぐ視聴者が増え、「早くヒロインを出せ」と言われかねない中、なぜ朝ドラは子役パートを作り続けるのでしょうか? 脚本・演出、長年の視聴者、この2点に、その理由が潜んでいます。

 何より、脚本・演出の面で子役パートは重要。そもそも子役パートには、「すべてはここからはじまった」というプロローグを担い、全編に渡るコンセプトを伝える役割があります。『べっぴんさん』でも、ヒロインの坂東すみれ(渡邉このみ)が、母に贈る刺繍のハンカチを通して、「べっぴん作りを一生の仕事にしていく」というコンセプトが描かれました。

「視聴者に主人公の性格を知ってもらう」という観点でも子役パートは欠かせません。どんな家に生まれ、どんな人々に囲まれて、どんな育ち方をしたのか。視聴者に幼いころから見守ってもらうことで、「主人公を好きになってもらおう」という意図があります。

 これは裏を返せば、子役パートは、両親、兄弟姉妹、祖父母、幼なじみなど、「ファミリーの自己紹介をする期間」ということ。朝ドラは、半年間、25~26週、150~156話に渡って放送されるだけに、主人公だけでなく、主要人物のキャラクターをしっかり見せておく必要があるのです。

 また、朝ドラの子役パートでは、主人公が苦しい環境に置かれたり、悔しい思いをしたりなどのネガティブなシーンが描かれるのが定番。その後、人生を切り拓いていく前の出発点となるのですが、『べっぴんさん』でも母・はな(菅野美穂)が亡くなり、すみれは悲しみに打ちひしがれながらも、べっぴん作りの夢を見つけました。

関連記事

トピックス

本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン