11.5ゲーム差をひっくり返した北海道日本ハムの史上稀に見る逆転劇。その立役者が、「二刀流」で大車輪の活躍を見せた大谷翔平(22)であることに異論を挟む者はいないだろう。ポストシーズンの注目も一手に集め、“いくら払っても惜しくない”と思える活躍だが、実際のところ大谷の来季の年俸はどこまで上がるのか。
日ハムにとっては、プロ入り4年目の大谷が一人で“投打の柱”を担ったレギュラーシーズンだった。
「球団もどう来季の年俸を査定するか、頭を悩ませているんじゃないか。こんな活躍の仕方をした選手、これまでにいませんからね」(担当記者)
今季年俸2億円の大谷は、140イニングを投げて10勝4敗、防御率1.86。打者としては104試合に出場して104安打を放ち、打率.322、22本塁打、67打点の成績を残した。
規定投球回数(143回)にわずかに届かず、規定打席にも達していないものの、防御率ではパ・リーグでトップの石川歩(28、ロッテ)の2.16を上回り、打率でもパの首位打者・角中勝也(29、ロッテ)の.339に迫り、同2位の西川遥輝(24、日本ハム)の.314を凌いだ。
2ケタの勝ち星と100安打を同一シーズンで達成したのは1949年の阪急・野口二郎以来プロ野球史上4人目。さらに、「2ケタ勝利+20本塁打+100安打」となると、日本どころかメジャーでも例のない史上初の大記録だ。
「昨季までも二刀流に挑んでいたとはいえ、打率は2割そこそこ。査定は主に投手としてのものだった。しかし、今季はちょっとレベルが違う。登板日にDHを使わず打席に立つ“リアル二刀流”でチームに貢献し、調子の波が大きい4番・中田翔(27)の穴を補った。
打者としての数字が査定に反映されるうえに、日ハムはメディアへの露出など、成績以外の“貢献度”も評価の対象に加える傾向が強いから、一体どこまで上がるのか想像もつきません」(スポーツ紙デスク)
たしかに、打率や防御率だけでは計れないチームへの貢献度を見ると、さらに凄まじい。