日本シリーズ進出を決めたCSの対ソフトバンク戦、大谷翔平(22、日本ハム)はDHで先発し、3点リードの9回にマウンドへ。完璧なリリーフを見せて胴上げ投手となった。このシリーズで見せたような「先発・リリーフ・打者」という“三刀流”が世界を相手に見られるかもしれない。
侍ジャパンの小久保裕紀・監督は10月18日、来月に行なわれる強化試合(10~13日、対メキシコ、オランダ)のメンバーを発表し、大谷を「打者」として起用することを明言した。その上で、本番となる来年3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、「投打ともに日本のトップクラスという認識なので、あとは本人ともしっかり話す」と、投手としても打者としても使っていく考えを示唆した。
昨秋に開催された「プレミア12」で日本代表に選ばれた大谷は、2試合を投げて防御率0.00、21奪三振という見事な成績で、投手としてベストナインに選ばれているが、打席に立つ機会はなかった。
「小久保監督はこれまで、打者・大谷の能力を評価しつつも、負担が大きい二刀流での起用については“日本ハムと話さないといけない問題”だとして踏み込めずにいた。それが今回は、“栗山監督ともしっかり話している”という。すでにゴーサインが出ているのでしょう」(担当記者)
WBCで大谷を先発投手としてだけでなく、「DHで先発→中継ぎ/抑え」というかたちでも起用する“三刀流”の可能性があるとみられている。侍ジャパンの投手コーチ・権藤博氏が早い段階から、「クローザー・大谷」の可能性を示唆していたのである。
「WBCでは球数制限があるので、必然的に中継ぎやリリーフの役割が大きくなる。今回、選ばれたメンバーでは中崎翔太(24、広島)、山崎康晃(24、DeNA)、秋吉亮(27、ヤクルト)が抑え専門だが、権藤コーチはこの春から“(次のWBCの)抑えは大谷でどうかと考えている”と発言して話題になっていました」(スポーツ紙記者)