国内

小池vs都連の内ゲバ再燃 「小池人気に陰り」との見方も

「人気に陰り」の見方も?

 小池百合子・東京都知事の進撃が続く。衆院東京10区の補選で“右腕”の若狭勝氏を勝利させ、余勢を駆って政治塾「希望の塾」を盛大に開講、小池新党の旗揚げに向けて着々と布石を打っている。ワイドショーは相変わらず小池劇場一色だ。

 安倍晋三首相と小池氏の関係も、外見的には“蜜月”に見える。補選では2人並んで若狭氏の応援に立ち、二階俊博・自民党幹事長は“将来の敵”になりかねない小池政治塾(4000人が応募・10月20日に締め切り済み)にも「協力できることがあれば協力したい」とリップサービスした。

 だが、一皮めくると互いに疑心暗鬼を募らせ、腹の探り合いの真っ最中だ。来年1月の解散・総選挙を視野に入れる安倍政権にとって、いまや小池新党の動きは東京ローカルにとどまらず、解散戦略に影響する国政の不確定要素になりつつある。そのため官邸と自民党執行部は都政の動きに目を光らせ、小池人気がいつまで続くのかを見極めようとしている。

「小池ブームの背景に国民の政権への不満が隠れているのは間違いない。都知事の言動が想定の範囲内のうちは官邸も“ガス抜き”になるから泳がせてきたが、自民党と手を切って政界第3極をめざすようなら看過できない」(自民党幹部)

 そうした中、官邸内では「小池人気にはっきり陰りが出てきた」という見方が浮上している。潮目が変わったとされるのは“小池―安倍連合”の圧勝に見えた東京10区補選だった。安倍政権の情報収集の責任者、菅義偉・官房長官に近い官邸筋の話である。

「東京10区は民進党候補が無名の新人だから勝って当たり前の選挙で、事前の調査では若狭がダブルスコア以上の大差をつけると予測されていた。小池も自分の代理戦争として12日間の選挙期間中8日間も応援に入って知事選の時のような旋風を起こそうとした。

 それにもかかわらず、結果は若狭の票は思ったほど伸びず、投票率も低かった。7月の都知事選では小池が増田寬也、鳥越俊太郎の2人を無党派票で圧倒したが、今回の補選のNHKや共同通信の出口調査では、無党派票が若狭と民進党候補とで五分五分に割れていた。官邸はこれを小池人気が上滑りしてきた証拠だとほくそ笑んでいる」

 東京10区補選は小池・若狭陣営の「圧勝」ではなく、「辛勝」だったという分析である。この結果で強硬姿勢に転じたのが小池氏と敵対する自民党東京都連だ。

関連記事

トピックス

同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)
興味がない自分が「万博に行ってきた!」という話にどう反応するか
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン