10月28日の東京・中野サンプラザ公演で、今年のコンサートツアーを終えた田原俊彦。55歳になった現在も、ステージで2時間歌って踊るという驚異的なパフォーマンスを見せている。だが、田原には歌手と同時に、俳優という一面もあった。
1979年、ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)の生徒役でデビュー。最終回の視聴率は39.9%に達し、一種の社会現象となった。その勢いを引っさげて、翌年6月に『哀愁でいと』で歌手デビューを果たすと、70万枚を超える大ヒットを記録。その後、田原は1988年に『教師びんびん物語』(フジテレビ系)で教師・徳川龍之介役で主演し、全話平均視聴率22.1%という高視聴率をマークした。翌年放送された『教師びんびん物語II』(同)では全話平均26.0%、最終回にはフジテレビの月9初となる視聴率30%越えを果たす。
生徒役でデビューした人物が教師役で大ヒットを記録するという田原俊彦の芸能人生も1つのドラマになった。芸能記者はこう話す。
「田原俊彦の偉大さは、ジャニーズ事務所の歴史を切り開いていったこと。仮に『哀愁でいと』が売れなければ、『教師びんびん物語』シリーズが低視聴率だったら、その後のジャニーズ事務所の繁栄はなかったかもしれない。
たしかに当時から、ジャニーズ事務所は芸能界で大きな存在感を持っていたが、それは数字という明確な結果が出たからこそ。もし『教師びんびん物語』シリーズが当たらなかったら、ジャニーズ事務所のタレントがその後、ドラマ主演をできたかどうかわからない。『教師びんびん物語』が当たった年に、近藤真彦もドラマ主演を務めているが、数字が取れなかったのも事実です」
10月28日放送の『爆報!THEフライデー』(TBS系)では、スペシャルゲストMCを務める田原に対し、ドラマ『3年B組金八先生』シリーズの脚本家である小山内美江子氏(86)がVTR出演し、「トシちゃん今、勝負時ですよ。田原俊彦は、こういう役者だというのを残さないとダメですよ」とメッセージを送った。