作詞家の森浩美氏(56才)は感慨深げに「願わくば、80才になっても歌い続ける彼らの姿を見たかった。寂しいなぁ…」と語り始めた。森氏はSMAPのデビュー曲『Can’t Stop!! -LOVING-』の作詞を担当し、その後も『オリジナル スマイル』や『青いイナズマ』、『SHAKE』など、数多のヒット曲の作詞を手がけてきた御大。
音楽番組が次々と姿を消し、「アイドル氷河期」と呼ばれた1990年代、森氏はSMAPを支え、大スターに育てた功労者であり、ファンの間では「神様」とも呼ばれる存在だ。
11月3日、SMAPの25周年記念ベストアルバム『SMAP 25 YEARS』(12月21日発売予定)に収録される50曲が発表され、森氏が作詞した楽曲は8曲が入った。
収録曲はファン投票の結果選ばれたもので、総投票数は約200万票。最後のアルバムの発売を前に、森氏は25年の絆に思いを馳せる。
「最初にメンバーに会ったのはデビュー前で、中居くん、木村くんは15才。慎吾くんなんて、まだ小学生だった。本当に“かわいいな”っていうのが第一印象で、学校の部活みたいな雰囲気だったね(笑い)。最初は、他のジャニーズに比べてすごく苦戦していた。だからこそ、彼らにはいい詞を書いてあげたいって、そればかり願っていました」
SMAPはジャニーズのアイドルの中で、デビュー曲がオリコン1位を取れなかった初めてのグループだった。その後も鳴かず飛ばずで、行き場のなくなった彼らはコント番組に進出。従来のアイドル像を壊す方向に活路を見いだすが、「笑われるアイドル」という立ち位置に、メンバーの抵抗感は強かった。
辛酸をなめた彼らを思って森氏が書いた楽曲が、今回ファン投票で4位にランクインした『オリジナル スマイル』である。