ポケット型は比較的値段も手ごろで、胸ポケットに入れればラジオでも聴いているかのような扱いやすさで初心者向けといえるが、ノイズが入りやすいなどデメリットも大きい。
「ホワイトイヤー」(ラージ)は、本体は胸ポケットなどに入れておき、オーディオ機器のようにイヤホンを繋いで使用する。耳栓型のイヤホンが苦手な場合は大型ヘッドホンを使うこともできる。マイク端子をテレビに繋げば周りの音を妨げることなくテレビの音声だけを明瞭に聞くことも可能だ。また、騒がしい場所では専用のマイクを接続すれば会話したい人だけの声を拾うこともできる。
耳たぶ裏の頭蓋骨から音を響かせる骨伝導型は、「装着が最も容易で扱いやすいが、加齢に伴って骨伝導の機能も衰えるので注意が必要」(同前)という。
「F229D」(スターキージャパン)は、耳の後ろにある「乳様突起」という骨に直接振動を伝えて音を伝達する、メガネの形をした「骨伝導型補聴器」。つるの部分にボリューム調整などのスイッチを配置しており、簡単に操作ができる。通常のメガネと同様に度の入ったレンズを入れることもできる。
耳穴型の「アルタ プロIIC」(オーティコン補聴器))は耳の奥に挿入する「耳穴型補聴器」で、外からはほとんど付けていることがわからない。取り出す時には本体に取り付けられたひもで引っ張り出す。無線通信機能を搭載しているため、取り外さなくても専用のコントローラーで音質や音量の調整が可能である。
※週刊ポスト2016年11月25日号