アニメ『サザエさん』のエンディングで、サザエさんがジャンケンを始めてから今年で25年。サザエさんが、「来週もまた見て下さいね。ジャンケン、ポンッ!」と言いながら、視聴者と“勝負”をするシーンは今やおなじみだ。
最近は声優の相次ぐ交代や視聴率の低下などが話題になるが、「ジャンケン」への変更も当時の一大ニュースだった。
「1991年10月20日放送のエンディングで事件は起きました。前週までは豆を飲み込んで喉につかえてしまうサザエさんの姿がおなじみだったのですが、その日の最後に何の前触れもなく、サザエさんがジャンケンを始めてきたのです」
そう語るのはシステムエンジニアの高木啓之さん(48歳)。25年間、毎回欠かさずサザエさんと勝負を繰り広げ、彼女がどの「手」を出すのか分析・研究している。勝負の結果は自ら立ち上げたホームページ「サザエさんじゃんけん研究所公式ウェブサイト」で発表。5年前からは、予想する手をオンエア前に発表するツイッターも始めた。
「1991年11月10日のオンエアから勝敗データをとり続けています。25年の私の通算記録は519勝226敗304引き分け。これまでに出た手で一番多いのはチョキで437回。出す確率としては34.6%です。それからパーが417回(33.0%)、グーが408回(32.3%)と続きます。つまり、わずかですが視聴者はグーを出せば勝てる確率が一番高いと言えます。もっとも、どの手が出る確率も30%台前半なので、必勝法はないと言えますし、チョキが多いことにも私からすれば誤差の範囲内かと」(高木さん・以下「」内同・データはいずれも2016年11月13日オンエア分まで)
◆『27時間テレビ』ではチョキが連続の現象
また特定の条件によってはチョキが連続している現象が起きているという。
「例えば『FNS27時間テレビ』では1996年以降、『サザエさん』の特別版が放送されていますが、その日に限り、2003年と2008年を除いて毎年チョキが出ているのです。それから現在まで8年連続してチョキを出しています」