大胆にスタメンを入れ替え、大迫勇也(26)、久保裕也(22)、原口元気(25)ら若手を前線に並べる新フォーメーションでサウジアラビアに勝利。「引き分け以下なら解任」のピンチに置かれたハリルホジッチ監督の“背水の陣”は成功し、日本代表はロシアW杯最終予選で2位に浮上した。
一方、ピッチ外でも“フォーメーション”を巡る関心事があった。サッカー誌記者が語る。
「レギュラーを外れた本田圭佑(30)の扱いです。試合前に“監督は(スタメンから)外す理由を説明する義務がある”と語っていただけに、ベンチでも不満そうな態度を示すのではないかと心配されていた。もっともチーム関係者からは“(出場機会に恵まれない)ACミランでベンチでの過ごし方は慣れてるんじゃないか?”というジョークも飛んでいましたが」
試合中もピッチに背を向けて「ベンチの本田」を撮ろうとするカメラマンも多く、本田もレンズを意識してか「ずっと無表情で通していた」(同前)という。本田の“ポジション”とともに注目されたのは、隣に誰が座るかだった。
「一緒に先発落ちした香川真司(27)や岡崎慎司(30)が並べば、いかにも“不満組の集結”に見えてしまう。かといって本田を雲の上の存在に見ていた若手が隣でも、ぎこちない空気が流れる。日本がゴールを決めた時に本田が隣の若手と抱き合って喜ぶ姿なんて想像できません」(同前)
果たして本田が陣取ったのはベンチの一番端、ハリル監督から最も離れた場所。隣は槙野智章(29)だった。