NHK紅白歌合戦の出場歌手が発表され、和田アキ子ら多く常連組の落選に注目が集まった。「目玉不足」とも指摘されるが、今年の紅白はいったいどうなるのか。コラムニストのペリー荻野さんが指摘する。
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そんなわけで、「誰が出るか」よりも「誰が出ないか」が話題になった「紅白歌合戦」出場者発表から早二週間。
びっくりしたのは初出場組にまったく“フレッシュ感”がなかったこと。白組初出場の「RADWIMPS」がかの映画『君の名は。』の主題歌で「前前前世」を歌ってるバンドだと知って「なるほど~」と思った方も多いのでは。とはいえ彼らも活動歴は十年以上。他の「初」も宇多田ヒカルに桐谷健太、ともに二十年選手のKinKIKidsとPUFFY。大竹しのぶに至っては歌う前から第二の美輪明宏の風格を漂わせている。
一方、「出ない組」で一番注目された和田アキ子もそろそろ落ち着いた頃かもしれない。なにしろ、最多出場39回、トリ6回、大トリ1回、司会3回の実績を持つ。紅白を象徴するような存在でもあった。それが記念すべき出場40回を逃がしたのである。報道されたように「毎日泣いていた」のも本当だろう。
また、早々と自ら「紅白卒業宣言」をした細川たかし。和田と同い年のベテランは歌手としてのステータスである紅白の「枠は限られているので」と身を引いた形になっている。伍代夏子、藤あや子らの顔もなく、昨年は特別枠で登場した小林幸子も「落選」となった。個人的にはピコ太郎と幸子の特別枠対決もアリと勝手に考えていたので、残念だ。