また、1983年に亡くなったカーペンターズのカレンさん(享年32)の死は摂食障害による心臓マヒが原因だった。内向的だった彼女は、スターダムを駆け上がってからも自身の現実と虚像のギャップに悩み続けた。いつしか口にするのはサラダだけになり、体重が30㎏台に落ち込んだ。
ハイスクール時代、カレンさんのニックネームは「Chubby Sister(小太りの妹さん)」。16才の頃の体重は66kg、やや太り気味だった。彼女は22才のとき、兄・リチャードの一言でダイエットを決心し、55kgまで体重を落とした。周囲は彼女を褒め、気をよくした彼女はさらにダイエットを続けた。「やせれば褒めてもらえる」…承認欲求は、兄、そして母へと向けられていた。
「母親は、カレンよりリチャードをかわいがっていました。彼女がダイエットに走った理由には“どんなことでもいいから、母に認めてもらいたい”という思いがあったんではないでしょうか」(当時を知る芸能関係者)
元フィギュアスケーターの鈴木明子さん(31才)は大学1年の頃、摂食障害に陥った。
自らの「危険な余白」についてふれたのは、現役引退後。雑誌のインタビューで当時をこう回顧した。
《48kgあった体重は32kgまで減りました。見られるスポーツだから体型を気にしすぎてしまったことなど、様々な要因がありますが、ひとつは幼少期からの母との関係ですね。母はなんでもできる人なので、私に対しても「できて当然」と思っていたところがあり、それが無言のプレッシャーでした》
撮影■雑誌協会代表取材
※女性セブン2016年12月22日号