スポーツ

角居勝彦調教師 パドックで「集中している」はどんな状態か

調教師・角居勝彦氏が解説

 パドックで馬の状態をみきわめたいという競馬ファンも多いはず。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポスト連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」から、パドックを歩く馬に対してよく使われる比較材料について、解説する。

 * * *
 パドックで私たちは馬の全身や脚の踏み込みなどを凝視しますが、少し目線を下げると面白い。馬によっては、歩様がカラフルで軽快に思えることがあります。ソックスのように脚に巻いているバンテージです。

 角居厩舎の馬は白に緑のライン。厩舎カラーで、他厩舎の馬もそれぞれの色合をまとって周回します。四肢に巻く馬もいれば一切つけない馬もいます。お洒落なのかと聞かれることもありますが、厩舎カラーはあるものの、装いのためではありません。サポーターでもない。ケガ防止用のものです。

 何かに驚いて急に歩様を乱し、バランスを崩して脚がもつれることがある。そのときに自分の脚同士が接触するトラブルを防ぐ効果があります。かつては、脚に問題があったときに巻いたこともあったようですが、今はもっぱら予防用です。馬にとっても特に負担なものではありません。ウチでは競馬場だけではなく日常的に巻いています。

 だから着用が馬券検討の要因にはなりえないわけですが、カラフルな色合が交錯すると歩様が軽やかに見える。それで調子が良さそうに思われることもあるようです。もちろんどの厩舎も、そんな効果は考えていません。バンテージはパドックの底を彩ってくれますが、馬券検討にはまったく関係ないといっていいでしょう。

関連キーワード

トピックス

希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト