箱根駅伝以外のレースも面白い
1月3日、大手町読売新聞本社前に走者が帰ってきたところで、多くのファンにとっての箱根駅伝は幕を下ろす。だがすでに2018年の箱根駅伝は始まっている。来年の箱根をより楽しむためには、箱根以外のレースを見ることだ。大学駅伝シーズンを通して最新情報を本誌でレポートしてきた「EKIDEN NEWS」の“博士”こと西本武司氏が、箱根以外の駅伝レースの見どころを語る。
●1・22都道府県対抗駅伝は夜まで楽しい!
直近では1月22日に「天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会」がある。原爆ドーム(広島市)を起終点に宮島の対岸(廿日市市)で折り返す7区間48kmを中学生、高校生、大学生・社会人でリレーする。
高校生が割り当てられる1区は、都大路に出場できなかったが県内屈指の実力を持った高校生が脚光を浴びる舞台になる。2008年には、無名だった柏原竜二(福島県立いわき総合高、現・富士通)が都大路の実力者を抑え、区間賞を獲得した。東洋大で「山の神」と呼ばれる1年前、コア駅伝ファンの間でのみブレイクを果たす。
ちなみに同大会の打ち上げは中高生もいるためアルコール抜きで“都道府県対抗ボウリング大会”となるのが恒例だ。現・高校3年生で5000m最速の13分48秒という記録を持つ学法石川高の遠藤日向はハイスコア225の上級者で、「今年も遠藤のいる福島が優勝候補」との呼び声が高い。