広々とした1階フロアのテーブル席には60人以上が座れ、奥には洋酒が並べられたバーカウンターが佇む。2階には個室が8室あり、最も大きい掘り炬燵(ごたつ)の部屋の席数は16。SMAPは昨年の大晦日、まさに解散の瞬間を、東京・六本木にある『炭火焼肉An』の2階の一室で迎えた。
「報道があった翌日から、予約がとれないほどファンが殺到し、“聖地”化しています。“5人がいた”という2階の個室は数か月待ちという噂も」(常連客)
沖縄の「もとぶ牛」の一頭買いが同店の目玉。ミスジやとも三角、ザブトンなどの希少部位の極上肉が味わえる。常連だというテレビ局スタッフが言う。
「打ち合わせや収録が終わった深夜にタレントさんが“お腹すいた”ってときに、ちょうどいいんです。週末は翌朝4時がラストオーダーですし、細かく仕切られた2階の個室は人目につきにくい。六本木はテレビ局や芸能事務所からも近いし、重宝しています」
“芸能人御用達の店”といえば、贅沢なコース料理が堪能できるフレンチや和食料亭をイメージしがち。だが、多忙な彼らにはハードルが高い。
「焼肉ってちょうどいいんです。食事会に遅れて参加しても迷惑をかけないし、仕事があって早退するのも気兼ねしなくていい。それに最近の女性タレントは“肉食”が多いんです。炭水化物コントロールが今の主流のうえ、食べる量も個人で調節できる。“焼肉店がいい!”とよくリクエストを受けます」(テレビ局関係者)
深夜まで営業、個室がある、途中参加も中抜けも気楽、おまけに体にもいい──そんな理由で今や「芸能人といえば焼肉」が鉄板。本誌・女性セブンも数多の番組打ち上げ、俳優仲間の飲み会、密会デートの現場を焼肉店で見かけてきた。