ライフ

子供をバイリンガルにする育て方 誤るとルー大柴になる

国際結婚したものどうしのじゃんぽ~る西さん(左)と井上純一さん

『中国嫁日記』著者の井上純一さんは、昨年11月に生まれた日中ハーフの息子に、日本語と中国語の二言語を使いこなす人になってほしいと願っている。そのため、いつもエッセイ漫画について語り合うトークショーの席上で、ゲストの『嫁はフランス人』著者で保育園に通う息子がいるじゃんぽ~る西さんに、どうやったら子どもがバイリンガルに育つのかについて教えを乞う場面がみられた。そこで語られた西さんの子育て体験は、バイリンガルは一日にしてならず、両親の努力が必要であること教えてくれた。

 息子が生まれた直後、西さんは国際結婚の先輩にあたる夫婦から、子どもには基本的に母語で話した方がよいと言われた。

「自分の母語と外国語のちゃんぽんで話さないように言われました。うちの場合は日本人とフランス人の親なので、フランス人の親はフランス語で話しかけ、日本人の親は日本語で話しかけることを徹底する。子どもは人によって言語を分けることを覚えるようです。だから、一人の人が複数の言葉を混ぜて話すと、混乱するらしいんですよね。混乱させると、子どもが言葉をちゃんぽんにして話すと聞きました」

 パートナーの母語が理解できて話せても、子どもに向かって複数の言語で話しかけてはいけない。もし複数言語を混ぜて話しかけると、その状態が普通だと思い、異なる言語をごちゃまぜにした、ちゃんぽんな話し方をするようになる。たとえば、タレントのルー大柴のような「togetherしようぜ」「Sundayにはどこへいく?」を普通に話すようになりかねない。

 きちんと使い分けるバイリンガルになるようにと、西さんは日本語、妻はフランス語で息子に話しかけることを心がけた。その結果、息子も父とは日本語で、母とはフランス語で話すようになったのだが、保育園へ通い始めると使い分けが不完全になってしまった。西さんが続ける。

「僕はフランス語が話せません。そのため、妻は僕に日本語で話しかけます。そんな状態なので家庭の中では日本語が多いし、日本で育てば日本語が多い環境ですが、それでも、妻がフランス語で話しかけると息子もフランス語で話していました。ところが、日本の保育園へ行くようになったら、妻がフランス語で話しても日本語で答えるようになったんです。言われていることは100%理解しているのに、答えは日本語になってしまいました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト