44歳の時にフルヌードを披露し、熟女ヌードの先駆けとなった往年の大女優・新藤恵美さんが、思い出の写真集『SPLASH』(1993年・竹書房刊/佐藤健撮影)について振り返る。
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今だから言えますが、この写真集の話をいただく前、女性特有の病気がみつかりました。ゆくゆくは手術をするだろうなと思うと精神的に辛かったのですが、手術する前のきれいな体を撮ってもらいたいと前向きに考えて覚悟を決めました。
実は、その10年ほど前の30代初めの頃にイギリスの有名な写真家からヘアヌードのお話があったんですよ。
『SPLASH』が出版されたのは1993年。最終的に20万部を超える大ヒットで、その2年前にヘアヌード写真集を出していた49歳の松尾嘉代さんに次ぐ44歳の時の作品でした。
熟女ヌードの先駆けといわれることもありましたけど、気になりませんでした。評価は見ている人が決めることですからね。
撮影は3月にオーストラリアのパースで2週間、4月に下北沢と相模湖で2週間の計1か月くらいかかりました。パースの時は、経由地の香港で衣装を大量に調達して現地に入りました。宿泊は『バーズウッドリゾート』。部屋の目の前がゴルフ場で、カジノ付きのバブリーなホテルでした。
一番印象深い撮影場所は、ナムブン国立公園内にあるピナクル砂漠。石灰岩でできた石柱が点在する世界有数の絶景地でした。でも、パースから車で4時間もかかるんです。車中で2時間眠って、起きて外を見ても寝る前と景色がまったく変わらない(笑い)。周りに何もない砂漠の一本道をひたすら走っていたんです。