「独島(ドクト、竹島の韓国名)に少女像を設置するのは、日本による侵奪から島を守るため。歴史歪曲が繰り返される慰安婦問題に、日本が真剣に取り組むよう促すのが目的だ。(像の設置が韓国の)国民の共感を得られていれば、誰が(朴槿恵氏の)次の大統領になろうとも、日本はその民意に逆らうことができない」
強気にそう語るのは、「竹島に慰安婦像設置」を計画する「独島愛・国土愛の会」の会長である閔敬善(ミン・ギョンソン)氏だ。
同会は昨年10月に発足し、韓国北西部に位置する京畿道の道議会議員34人で構成されている。
16日、京畿道・水原市にある道議会で「独島少女像設置募金開幕式」が開かれた。竹島に慰安婦像を設置するための寄付金を募る式典である。韓国が不法占拠を続ける竹島に慰安婦像を設置しようとする団体の存在は、衝撃的なニュースとして報じられた。
本誌は日韓友好を願う多くの日本人の思いを踏みにじる行為の真意を質すべく、閔氏に直撃取材した。冒頭の発言は計画の目的を尋ねたことへの返答だった。
その主張は身勝手なものというしかない。竹島問題も慰安婦問題も、日韓両国で立場が大きく異なっているイシューだ。対立をいたずらに煽れば、日韓関係が悪化するのは必至だ。
仮に竹島に慰安婦像を設置したとして、その後の日韓関係がどうなると考えているのか。
「大きな問題はない。外交的なことは、政府や国会が何とかしてくれる」
閔氏はそんな無責任な物言いをした。一方で、像の設置に向けて動く理由を問うと、「本来ならば独島の少女像設置は政府や国会がやるべきことだが、外交的な事情でできないので私たちがやっているのだ」ともいう。支離滅裂である。